BROOK’S OFFICIAL BLOG(略してBOB)

2018
8/23

「東洋のパリ」ベトナムのコーヒーとは

ベトナムの建築物世界のさまざまな国で、その国の文化や気候風土に合った独自のコーヒーが生まれ、コーヒー文化として根付き、発展していきます。BOBでもこれまで、トルコニュージーランドモロッコなど世界各国のコーヒーと、コーヒー文化を取り上げてきました。

今回は、コーヒー好きならきっとその名前を耳にしたことがある「ベトナムコーヒー」をご紹介します。

■「東洋のパリ」

フランス風のベトナムの建築物フランス領時代から続く、外国人居住区の並木道が今も残る上海。イギリス領だった歴史から、イギリスの建築様式とマレーシア美術が融合した建物やエキゾチックな街並みが美しいクアラルンプール。これらの都市と並んで「東洋のパリ」と評されるのが、かつてフランス領だった時代の面影を残すベトナムのホーチミン。

道路に溢れんばかりのバイクや自転車、川面が見えないほどのボートが並ぶ活気ある水上マーケット。ベトナムから最初にイメージする風景とはまた違った、魅力がある国です。

■めずらしい「ロブスタ種」を使用

ベトナムの田園風景とベトナムコーヒーベトナムで飲まれているコーヒーには特徴的な風味があるのですが、その正体はとても意外なもの。そして、そのような特徴をもつことになったのがベトナムのコーヒー豆事情です。世界のコーヒー豆の約7割を占めるのは「アラビカ種」。わたし達がふだん口にするコーヒーも、ほとんどが「アラビカ種」です。

しかし、知る人ぞ知る、ブラジルに次ぐコーヒー豆生産量2位のベトナムで生産されているのは「ロブスタ種」が主流。飲まれているコーヒーの豆の種類も、ほとんどがロブスタ種です。

■ベトナムコーヒーとは

ロブスタ種は苦みが強く風味が弱いという特徴があり、これを調整するために考えられた方法が、焙煎後のコーヒー豆をバターや魚醤で炒ること。独特の味と匂いがある魚醤を使うとは驚きですね!こうすることでコーヒーにコクや甘みが増し、おいしく飲めるそうです。カフェ・スア・ダーそして、ベトナムコーヒーではコンデンスミルク(練乳)をたっぷり使います。焙煎の時に使ったバターなどの風味と合わさり、とても濃厚な味になるそうです。暑い国ではホットでもアイスでも、コーヒーにお砂糖やコンデンスミルクを、たっぷり使うことが多いようですが、ベトナムではロブスタ種の苦みをやわらげる役目もあるのかもしれません。

■抽出はフランス式フィルターでじっくりと

フランス式ドリッパーベトナムコーヒーは、底に穴が開いているアルミや、ステンレスでできた金属フィルターを使います。これは、フランスの伝統的なものです。かつてベトナムがフランス領だったことから、このようなフランス式フィルターで抽出します。

コンデンスミルクを入れたマグやグラスに、フランス式フィルターを乗せてゆっくりと抽出していきます。抽出時にコーヒー粉がフィルターの穴を塞いでいくので、コーヒーを淹れ終わるまでに5~10分ほど時間がかかり、濃いコーヒーになるのですね。

■ベトナムのカフェ事情

暑い国ですから喉を潤しひと休みするため、街にはカフェもたくさんあります。カフェではコーヒーを頼むと、一緒に口直しのお茶が出てきます。日本ではカフェや喫茶店でお水をサービスしますが、隣接する中国の影響もあり、ベトナムではさっぱりとしたお茶を添えるようです。これで甘く濃厚なベトナムコーヒーを、最後までおいしく飲めるわけですね。

■ベトナムコーヒーを飲んでみたい

ベトナムコーヒーに興味がでてきた!飲んでみたい!でも、フランス式フィルターは持ってないし…。そこで、専用フィルターがなくても、自宅で“ベトナム風”コーヒーを作るポイントをご紹介します。

1.コーヒーはコンデンスミルクとの相性が良い深煎りで

コンデンスミルクの味に負けないように、しっかりとした深煎りのコーヒーを選んでください。キレとコクが調和する「コーヒーマニアコク深焙煎」なら、“ベトナム風”コーヒーにぴったりでおすすめです。

2.粉は少し多め、お湯は少なめに

コーヒー粉は12g~15g、お湯は120ccくらいを目安に。深煎りのコーヒーを使用し、濃いめに抽出してください。

3.コンデンスミルクは先に入れ、“20秒蒸らし”を忘れずに

マグやグラスなどに、お好みの量のコンデンスミルクを入れてからフィルターやドリップバッグをセットし、少量のお湯で20秒ほど蒸らします。ドリップバッグで作る場合は、バッグがコンデンスミルクに触れないよう、高さのあるマグやグラスを使ってください。

4.じっくり抽出

少し時間をかけてじっくりとコーヒーの味を引き出すようにドリップしたら、“ベトナム風”コーヒーの完成です。

 

コンデンスミルクを溶かすように、よく混ぜてから飲んでください。アイスにする場合は、かき混ぜたあと氷を入れたグラスに注ぎましょう。

 

今年の夏は日本も猛暑、酷暑となっているので、熱帯・亜熱帯気候のベトナムに思いを馳せながら、自宅で飲む“ベトナム風”コーヒーもいいものですよ。

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投稿日:2018年8月23日  カテゴリー:コーヒー豆知識 ,産地
「東洋のパリ」ベトナムのコーヒーとは」への2件のフィードバック

ベトナムコーヒーは、10年来愛飲しています。
コクが深くとても美味しいです。他のコーヒーにブレンドしながら大切に飲んでいます。コーヒーは色々飲みますが、ベトナムコーヒーは、日本人にとても好まれると思います。これからも飲み続けます。

「ロブスタ種」のベトナムコーヒーを数量限定とかでもいいんで、販売して欲しい。

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