老若男女を問わずたくさんの人たちに愛されているコーヒー。身近な嗜好品であるが故に、いろいろなうわさも多いようです。
今回はそんなコーヒーにまつわるお話についてです。
■ アメリカンコーヒーはお湯で薄めたもの?
カフェなどの店舗で提供されるコーヒーですが、モカやキリマンジャロをはじめたくさんの種類がある中、定番メニューとして見かけるものに「ブレンド」と「アメリカン」があります。この「アメリカン」、お湯で薄めたコーヒーと誤解されている方が意外と多いようですが、実はそうではありません。日本でこの誤解が広まった原因には複数の説があり、
・ アメリカ駐在帰りのお客様からのリクエストで何杯でも飲めるように、大きめのカップに少なめの豆で淹れ、浅煎りコーヒーに見立てて提供した
・1975年にブラジルで発生した大規模霜害により、コーヒー豆の価格が暴騰、一部の喫茶店が止むを得ず、コーヒーをお湯で薄めた
・第二次世界大戦中、物資不足の米国内でコーヒー豆の節約法として考案
などがあります。本来は、いわゆる「浅煎り〜やや浅めの中煎り豆」を使って、多めのお湯を入れるコーヒーであり、濃度や風味が薄いというわけではなかったようですが、こちらもかなり以前のお話です。
近年ではお店によってそれぞれ異なるものの、浅く焙煎した豆を粗挽きにして、通常よりも速めに淹れるのが一般的と言われており、主に、香味や軽い味わいを楽しみたいと言うお客様に好まれているようです。
イタリアやフランスで好まれる、日本でもおなじみの「エスプレッソコーヒー」。このエスプレッソに、お湯を注いでからいただく「アメリカーノ」という飲み方があるのですが、もしかしたらそういった情報が誤解されたまま日本で広まったことも原因かもしれませんね。
■ 思わず笑ってしまうようなお話も
「コーヒーを飲むと正直者になる」という、まるでことわざのようなお話もあります。
アメリカ・ノースキャロライナ大学において、疲労している学生に通常のコーヒーと、ノンカフェインのコーヒーを飲んでもらい、その後の行動に焦点を当てた実験が行われたそうです。それは、学生に「何か嘘をつくように」指示するというもの。
具体的な内容は明らかにされていませんが、実験結果では、通常のコーヒーを飲んだ学生の方がノンカフェインのコーヒーを飲んだ学生と比較して、指示を拒否する確率が高かったとか…。
何だか不思議なお話ですが、今後の研究結果の続報が待たれるところですね。
生活に密着している分、様々な情報や面白いうわさも多いコーヒー。テレビや新聞、インターネットなどのニュースなどでも、コーヒーに関する話題が取り上げられる機会が増えてきました。中には、研究機関から今後のコーヒーの可能性がさらに広がるような研究報告も発表されています。
今も様々な分野で研究が進められおり、また驚くような新情報が発表されるかもしれない…そんな日を、コーヒーを飲みながら気長に待つのも楽しいですね。