2016
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カッピングとはソムリエがワインテイスティングをするのと同じように、コーヒーの専門家がコーヒーを評価するために行うものです。
コーヒーソムリエなどのコーヒーのプロは、コーヒーの産地や生産国でコーヒー生豆の買い付けをする際に、実際にカッピングを行って購入するかどうかを判断しています。
カッピングはコーヒーの持ち味を知る上で、最も効果的なテイスティング方法となっているのです。
カッピングには風味特性を評価することを目的にしたカッピングと、品質管理を目的とした欠点チェックのためのカッピングがあります。
今回はコーヒー初心者でも行える、風味特性の評価のためのカッピングの方法についてご説明していきたいと思います。
■カッピングの8項目
カッピングの対象となるコーヒーを判断していく上での基準となる「カッピングの8項目」というものがあります。
カッピングの8項目は以下のようになっています。
① カップのきれいさ
② フレーバー
③ 酸味の質
④ 甘さ
⑤ 口に含んだ質感
⑥ 後味の印象
⑦ 均一性
⑧ 総合評価
実際にカッピングを行っていく際には、これら8項目についてメモを取りながらコーヒーを評価していきましょう。
■カッピングの具体的な方法
それではカッピングの具体的な方法について見ていきましょう。
今回ご紹介するのはたくさんあるカッピングの方法の中でも、基本的なものとなっています。
① 道具の準備
まずはカッピングに必要な以下の道具を準備しましょう。
・スプーン(先が丸くてすすりやすいもの)
・メモ用ノート
・すすぎ用カップ(スプーンをすすぐ時に使うもの)
・コーヒー豆
・カッピング用の容器またはグラス(複数)※
② 粉の状態の香りをチェック
中挽きしたコーヒー豆をカッピングの容器に入れ、粉の状態のまま香りをチェックしましょう。このときに容器の上部を手で覆い、ゆすった後に香りを嗅ぐようにすると、コーヒーの香りがよく分かります。
③ カップにお湯を注いで2回目の香りチェック
沸騰させた直後のお湯を容器に注いでいきます。そのまま4分ほど待つのですが、この間に再びお湯に浸った状態のコーヒーの香りをチェックしましょう。
④ スプーンで混ぜて3回目の香りチェック
4分経ったら、浮かんできたコーヒーの層を壊すように3・4回ほどスプーンでかき混ぜます。その後コーヒーの香りを再度チェックしましょう。
⑤ アクと浮いている豆を取り除く
粉が沈んだら、スプーンで表面に浮いているコーヒーのアクやカスをすくい取りましょう。このときに浮いている豆の粒が多く残っていると、口に吸い込んだ際にむせてしまうことがあるので、なるべくきれいに取り除くようにしてください。
⑥ コーヒーを吸い込む
スプーンでコーヒー液をすくい、口の中で霧状になるように意識しながら勢いよくすすりましょう。ここでようやくコーヒーの8項目のうちの「酸味の質」「甘さ」「口に含んだ質感」「後味の印象」「均一性」をチェックすることになります。
⑦ 冷めた後の味もチェック
最後にコーヒーが冷めていく段階での味の変化もチェックしましょう。コーヒーが冷めていくごとに、そのコーヒーの味の特徴がよりハッキリと表れてくるはずです。
コーヒー初心者でもこのカッピングを繰り返し行うことによって、少しずつコーヒーの良さが深い部分で理解できるようになることでしょう。
コーヒーのことをより詳しく理解したいという方は、ぜひカッピングを始めてみてはいかがでしょうか。