いまや桜の開花宣言を待ちわびている人は世界中にいる。
たった一週間の晴れ舞台を、たった数秒でも立ち止まって見上げることは卒業証書に似ているのかもしれない。
今年2月に100歳を迎えた祖母は、昨秋より施設に入った。
桜までがんばろうねと家族に励まされ、いちにち、一日を重ねている。
一方、桜が咲いたら一年生と娘は指折り数え、親としては遠い未来と思っていた季節に鼻の奥がぐっとくる。
今年は早い、今年は遅いなどと人々の会話も増える。
何を卒業してもしなくても、なんとなく遠い桜の記憶と重ねながら、また一年無事にすごせたことを桜の卒業証書に重ねたいと思う。
「桜の卒業証書》素敵です。「ひまわりの卒業証書」「紅葉の卒業証書」雪の中で黄色が鮮やかな「福寿草の卒業証書」と、つながっていく日本はなんて素敵な国なのでしょう。わたくしの母が介護と医療にかかっていることから、1日でも長く過ごせるように願う私の気持ちにフィットしました。温かい心にしてくださったお便りに感謝の気持ちでいっぱいです。
Posted at 2019.03.30 by 吉田 れいこ