2017
7/6
数週間前に実家の母から蛍の便りをもらっていたからでしょうか。頭の中にはよくその光景が浮かんでくる今日この頃。
レストランやビル内の照明の明るいトイレで身だしなみを整えていると、最近良く白髪を見つける。家の洗面所じゃまったく気付きもしない白髪。1本や2本じゃなくちらほらと7、8本。黒い髪の林からキラキラっと光って見えるその白髪はまるで…。
いやいやまさしく、幼き日に川辺の草木の間に光るあの光景とそっくりなのです。
わたしの蛍は白昼に、蛍光灯(あ、その名も蛍!)の元、旬の時期を迎えつつあります。
そして美容院の予約をしたのでした。
2017
6/29
子どもの学校説明会へ行くと、スライドショーを見ることが多い。
日常のキラキラした断片が、友情あふれる歌と共に大画面に映し出される。
あれはずるい。さながら結婚式や卒業式のような空気が流れる。
音楽の空気にのまれてしまうのだ。はじめて訪れた校舎、会ったこともない生徒の笑顔や真剣な表情に鼻の奥が勝手に熱くなる。
ベストセレクションのオンパレードに、一気に感情移入してしまいそうになるし、実際にそれが一番の動機になる親子もいると思う。
写真と音楽のコンビネーションは、ちょっとしたテクニックさえあれば日常をドラマチックに見せることができるのである。
もしあなたに別れをせまる恋人がいるのなら、スライドショーを作って見せれば別れないですむかもしれない。
2017
6/22
人の名前を覚えるのには限度というものがあると思う。いくら漢字で映像にしても、いくら有名人と結び付けても咄嗟に出てこないというシチュエイションはあると思う。
スーパーでいきなり呼び止められる。その人の家族の顔も、住んでる場所も、お子さんの得意のサッカーの技も知ってるのに名前だけがでてこない。それでも会話は一応成立する。だって紙に名前を書かされるわけじゃないんだから。
一方、ヒトゴトなのに気が気じゃなくなるときがある。ライブでのバンドのメンバー紹介だ。先日も友人のライブへ行き、ボーカルの人が何度も「オンギター○○○○!オンピアノ○○○○!」とフルネームで叫ぶシーンを見て一人ドキドキしていた。興奮していて瞬間的に真っ白になったりしないんだろうか、と。紹介するときの一瞬のアイコンタクトは”俺の名前間違えるなよ“と言っているように私には見えてしまうのである。