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毎日がお茶日和
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VOL.5 なつかしい「烏龍茶」の味! パート2

烏龍茶イメージ

烏龍茶にまつわるもうひとつの思い出。それは、昔よく台湾に出張したとき、訪問先の会社の社長が、必ず烏龍茶でおもてなしをしてくれたことです。

案内された社長室には、高級な革張りのフカフカソファーがあり、ローテーブルの上には高級そうな茶器セットがドカ~ンと置いてありました。台湾では、茶器セットが高価なほど、その会社が潤っていると言われています。

アタシが茶器セットにくぎ付けになっていると、一人のラフな格好をしたおじさんがニコニコ顔で入ってきました。「ニイハオ(こんにちは)」と挨拶をしながら、両手で握手をしてきて、フカフカ高級ソファーに座るように言いました。そう、この人こそが社長だったのです!

プロフィール

社長は茶器セットを使い、見事な手さばきで烏龍茶を淹れ始めました。部屋中にお茶のさわやかな香りが漂い、マイルドな優しい味わいは商談の緊張感ほぐしてくれました。

アタシが日本語で「香りがよく美味しいですね~」、英語で「ベリーグッド」、中国で「ハオフ(美味しい)」と、3ヶ国語で褒めちぎると、社長も上機嫌になって会話が弾みました。今思えば、こんなやりとりが後々のビジネスによい効果をもたらしてくれたように思います。

会話が弾んだおかげか、台湾の名産フルーツ、ライチにマンゴーまで出してもらい、パクリ。美味しい!「烏龍茶」と「フルーツ」は意外に合うな~。 あまりの美味しさに、商談中だということも忘れてライチをパクパク食べていると、そんなに美味しいなら、と手土産にライチと社長室で飲んだ高級烏龍茶を持たせてくれました。社長さま、ありがとう!

帰国後、頂いた烏龍茶を自分で淹れて飲みましたが、やはり淹れ方の違いからか、あのマイルドで優しい味にはなりませんでした。同じお茶でも、飲むシーンで味が変わることを実感した、懐かしい思い出です。